本年度アカデミー賞6部門にノミネート、第78回ゴールデングローブ賞では「外国語映画賞」を受賞と、話題の映画「ミナリ」が、ついに日本上陸。
公開初日に観てきました。

今回の記事では、映画ミナリのレビューをご紹介します。
あらすじは?
映画「ミナリ」は、アメリカへ移住した韓国系移民の一家のストーリー。
新たな生活を夢見て、新天地へ降り立った夫婦と子供2人。
しかし到着した先は、話とは違う古びたトレーラーハウスと、水も通っていない畑。
雛の鑑別師をしながらなんとか暮らしをつなぐ家族に、ある時から韓国からおばあちゃん、妻の母親がやってきて同居することに。
さて、このおばあちゃんがハナシの一つの肝なんです。
演じるのは、韓国の大ベテラン女優ユン・ヨジョン。
プライベートでも料理上手で知られ、梨泰院クラス主演のパク・ソジュンなどと共に、バラエティ「ユン食堂」に出演。
「ユン食堂」はスペインなど海外のある街にレストランを開き、芸能人だけで運営していくという内容なのですが、女優ユン・ヨジョン氏が料理長として腕をふるい、見事成功させて行きます。

(ちなみにU-NEXTで視聴可能です。とても面白いのでぜひ)
話が脱線しましたが、そんなユン・ヨジョン演じる「おばあちゃん」は口が悪く、プロレス好き、病気がある孫を大丈夫だと連れ出して遊びにいく…という、なんとも「おばあちゃんらしくないおばあちゃん」なのです。
「ミナリ」は韓国語で?
そんなおばあちゃんが畑の奥の川辺に植えるのが、映画のタイトルである「ミナリ」。
「ミナリ」とは韓国語で、「せり(芹)」のこと。
日本では春の七草のひとつ。また仙台名物「せり鍋」などがありますが、韓国でも食されています。
このミナリが最後にも登場し、とても切ない感情を抱かせることに。
生き抜こうと踏ん張る家族のやりとりや、一家にふりかかる出来事は、観る側の胸をつきます。人が生きていくということを、たくましく、ありのままに描いた作品でした。
「ミナリ」MINARI
監督:リー・アイザック・チョン
出演:スティーヴン・ユァン、ハン・イェリ、ユン・ヨジョン、ウィル・パットン、スコット・ヘイズ
上映時間:115分